カスタマー平均評価: 4.5
情報処理試験の参考書に! 購入の直接のきっかけはシスアド受験のため。過去問題集を解いたところ、確率・統計関連の問題ががまったく分からなかったので参考のつもりで読んだ。時間的な制約もあり、全部は読めなかったものの概要はつかめたと思う。おかげでシスアドは合格。今後、高度情報処理試験を受けるにあたっても参考にしたいと思っている。 順列、組合せ、確率の解説が親切で詳しい! この本のよいところは、統計学の様々な項目の解説もさることながら、順列、組合せ、確率などの、高校の数学教科書・参考書でおまけのように扱われている話題を懇切丁寧に説明してくれるところです。従来の統計学の教科書、参考書が読みにくいのは、二項係数、順列、組合せ、確率などの高校レベルの知識を前提としてしまっているからだと思います。でも高校では微積分やベクトル、行列などの勉強が中心で、統計を学ぶための基礎知識、考え方をまともに学ぶ機会がほとんどないので、組合せや確率の知識がない人間が統計学が分からないのは当然で、この部分が障壁だったのだと思います。 この本は、かゆいところに手が届く解説で、統計学はおろか、組合せ論、確率論の入門書としても使えるくらい有用な本!だと思います。 確率・統計の勉強にはスペシャリストの本を読もう! 私は、長谷川さんが技術評論社の同シリーズで出している『はじめての行列・ベクトル』を挫折せずに読了できました。理論の見通しが良く、計算過程の説明が親切でとても分かりやすかったです。大学で言うと「線形代数」に相当しますが、読者にある学問を理解させる本を書くためには、著者本人がその分野の知識が広く深く、また技術に熟達していないと書けません。数学苦手な私のような人間でもわかる本が書けるのは、著者が線形代数についてほぼ完璧な理解に到達しているからです。著者の専門は統計学ですが、その高度な分野である「多変量解析」で線形代数が援用されるので、行列・ベクトルについての造詣も深い訳でしょう。 この『確率・統計』のわかりやすい文章、見通しのよい構成、そして読み進める!につれ、醸し出される確かな手応えも、著者の長谷川さんが統計学の理論と応用と技術に秀でたスペシャリストならではです。世間では学問に修めるためには、よい師匠との出会いが大切だといいますが、逆にあまりパッとしない「先生」に教えてもらっても上達できず、挫折し、不幸になるという意味でもあります。やっぱり確率・統計をマスターするためには、よい先生、よい本との出会いが大切です。この分野にも万巻の書物がありますが、自分が不幸になる選択は決してすべきではありません。確率・統計をはじめて学ぶ、あるいはやりなおすには、やはりよい先生の書いたよい本を選ぶことが一番大切です。本書の著者は、統計学のスペシャリストであり、しかも理論と応用と技術を初心者にわかりやすく理解させる類まれ!な能力に恵まれた持ち主であるようです。 確率・統計を確実にマスターしたければ、よい師匠に恵まれるべきです…。 わかるようになりました 統計を勉強し始めて、さっぱりわからない人が、最初に読むのに最適の本だと思います。詳しくわかりやすく書いてあります。私は後半しか必要なかったので後半を中心に読みましたが、非常にわかりやすかったです。 楽しく学べる良書です 本書に関するレビューは好意的なものが多いので、いかに本書が良書か理解できる思うので、私は、本書の中身の構成について触れておきます。本書は、コンパクトなので、かばんに入れてもそれほどかさばらない。内容は以下の通りとなっている: 第1章:統計の基礎:シグマの記号から始まり、平均、分散、標準偏差、データの読み方、ヒストグラム、相関関数、相関行列など、基礎を丁寧に解説。 第2章:順列組合せ:高校レベルのおさらい。実験の起こり方、順列と組合せをわかり易く解説。 第3章:確率。前章の応用編で、標本空間と事象、事象の演算法則、確率の公理など。 第4章:条件付確率と事象の独立。ベイズの公式も解説。 第5章:確率変数:2項分布、連続確率、正規分布とその利用方法、2項分布の定規近似など。 第6章:期待値:コインゲーム、確率分布の平均、確率変数の輪の期待値、その分布と分散 第7章:標本分布:母集団と標本、無作為抽出、標本平均と分散、正規母集団からの標本平均の確率分布など 第8章:推定:点推定、区間推定と平均値の推定、t分布、信頼区間の意味、分散の信頼区間、比率の推定 第9章:検定:検定の考え方、Hoの採択、有意確率、分散の検定、分散比の検定、比率の検定 以上の通り、一通り網羅されている。図解で分かりやすく解説してあり、入門者には受け入れやすいものだと思う。数学が得意でなくても、数式の意味が理解できるように書かれている。もう少し、応用を勉強したい場合には、著者がどの本に挑戦すべきか最後に紹介しており、「確率・統計」の学問を好きになって欲しいという気持ちが伝わってきている(紹介されている本は少し古いものが多いですが)。学ぶことが面白いと思わせる良書です。著者のほかの統計本を読もうと思います。
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