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金融・ファイナンス

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金融経済学ハンドブック (1) コーポレートファイナンスの原理 ファイナンスの確率積分―伊藤の公式、Girsanovの定理、Black‐Scholesの公式 ファイナンス法大全 下 日本の企業投資と研究開発戦略―企業ダイナミズムの実証分析 資産選択の現代理論 米国財務省証券ハンドブック―売買とポートフォリオの戦略 フィナンシャルエンジニアリング―デリバティブ取引とリスク管理の総体系 Value at Risk―Risk Management of Derivatives ファイナンス法大全〈上〉
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金融経済学ハンドブック (1)

[ 単行本 ]
金融経済学ハンドブック (1)

・George M.Constantinides ・Milton Harris ・Ren〓 M.Stulz
【丸善】
発売日: 2006-02
参考価格: 21,000 円(税込)
販売価格: 21,000 円(税込)
 Amazonポイント: 210 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 15,060円〜
金融経済学ハンドブック (1) ※一部大型商品を除く
George M.Constantinides
Milton Harris
Ren〓 M.Stulz
カスタマー平均評価:   0

コーポレートファイナンスの原理

[ 単行本 ]
コーポレートファイナンスの原理

・Stephen A. Ross ・Jeffrey F. Jaffe ・Randolph W. Westerfield
【金融財政事情研究会】
発売日: 2004-12
参考価格: 12,075 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 14,796円〜
コーポレートファイナンスの原理
Stephen A. Ross
Jeffrey F. Jaffe
Randolph W. Westerfield
カスタマー平均評価:  5
膨大な量だが、独習に向いていると思う。簡単にスラっと読める本ではないが、学習する価値のある本である。
MBA課程(ファイナンス専攻)の基礎を一通り学習するに十分な内容と、(訳本独特のまわりくどさは否めないがそれでも相当に)こなれた日本語訳、章末の練習問題によって、独習するのに良書。原著者も記しているが、この本はMBA課程あるいは学部ファイナンス専攻の初?中級を読者として想定している。 経済系学部以外の出身者でファイナンス初学者は、一回読んだだけでは消化不良を起こしかねない。ファイナンス領域の相反する知見や事象を、相当にこなれた日本語ではあっても訳本に不可避なまわりくどさで説明されているので、記述に矛盾があるように感じられるからである。これに対する解決策は、良い指導者をみつけるか、数回の反復読書しかない。しかし、この本書は内容の薄いビジネス本の類とは異なり、「具体的な知識と技術」を身につけるように構成されている「教科書」なので、多少時間はかかっても読みこなす価値のある本である。 効率的市場仮説、ポートフォリオ理論、MM理論、オプション、エージェンシーなどが全て一通り記載されている。幅広いファイナンスの基礎を理解するには、この一冊の熟読をお奨めする。それは大変な作業であるが、やる価値のある作業である。 欠点は本が厚いので持ち運びに不便であることと、章末の練習問題の回答が不足している事ぐらいである。
定番書になるでしょうね。
このジャンルにおける定番教科書の一冊です。あとはブリーリー他のやつですよね。で、日本語版で購入するならば圧倒的にこっち。ブリーリーのは皆様書かれてることですが、訳がひどすぎです。日本語としても酷いし、訳者のミスリーディングとしか思えない点が多々。もういちどやり直したら良いんですけどね、原書は第8番まで出ていますし。
てなわけで英語で勉強する時間が限られる方は是非ともこの本で頑張りましょう。最初のうちは本当にこれ一冊で十分です。

原著ならブリーリーの方が読みやすいと思いますけどね。
原書のまま
訳本と言えば、訳者の序文など不要なコメントがあるのが通常であるが、本書はそのようなものがなく、すべて原書通りの訳となっている。著者序文から始まり、目次、本文、章末問題まで、一切が原書のままであり、訳者にはよほどのこだわりがあったのではないか。
原書自体は海外MBAコースの定番テキストであり、これを日本語で学習できるようになったことは多くの金融人に役立つと思う。訳のレベル(日本語としてのわかりやすさ)も、他のコーポレートファイナンスの訳本に比べて優れている。
章末の練習問題がすばらしい
各章の最後に練習問題が出ています。やりきれない位大量の問題で
すが、1つ1つ丁寧に考えることで、理解が深まると思います。

私が初めてファイナンスを勉強したのはブリーリー・マイヤーズの
本でしたが、それよりも本書の方がわかりやすいと思います。特に、
ブリーリー・マイヤーズの訳本では練習問題が割愛されているため、
極めて使いにくいものになっています。

この本のもう一つすばらしいところは、翻訳者が優れているところ
です。ブリーリーの翻訳をされた方は会計に無知なようで、割と変な
訳が目につきます。

思わず、ブリーリーの訳本批判に走ってしまいましたが、その原書は
すばらしいです。
読みやすい翻訳です
Brealey&Myersと並ぶ、コーポレートファイナンスの超有名教科書ですね。BMの方が先に翻訳されましたが、そっちは、日本語が難解で、誤訳も多く、ファイナンスを初めて勉強するにはクセがありました。
本書は、翻訳も丁寧で、章末問題まで全訳してあるという手の込み様で、翻訳者の努力に敬意を表します。初めてファイナンスを勉強される方は、このRothの教科書(RWJ)をお勧めしたいのですが、なんせ高い。
内容的には、BMと比較すると、RWJの方が、若干易しい記述であると感じます。いずれにせよ日本語で勉強するなら、こっちかな。


ファイナンスの確率積分―伊藤の公式、Girsanovの定理、Black‐Scholesの公式

[ 単行本 ]
ファイナンスの確率積分―伊藤の公式、Girsanovの定理、Black‐Scholesの公式

・津野 義道
【共立出版】
発売日: 2001-03
参考価格: 5,250 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 14,444円〜
ファイナンスの確率積分―伊藤の公式、Girsanovの定理、Black‐Scholesの公式
津野 義道
カスタマー平均評価:  4.5
完成度は低いが通読が可能な確率積分の理論書
金融工学の実務において、確率解析の知識は必須である。しかし従来は、理論的説明とは無縁な啓蒙書か、通読が困難な理論書を除き、実務家が手軽に確率解析を学べる和書が存在しなかった。本書は、実務家が必要な範囲で、確率解析を理論的かつ丁寧に説いた、初めての和書と言える。必要な知識はせいぜい測度論であり、理論書にありがちな論証の飛躍もなく、比較的気軽に取り組むことができる、門外漢にはありがたい専門書だ。ただし、本書の完成度は相当低い。誤字がしばしばあるのみならず、標準的記法と異なるものが随所に見受けられ、しかもその記法は一貫していない。また、論証は丁寧だが冗長な上、命題・証明のステートメントに曖昧な部分が多い。さらに、間違った命題・例示・証明すらある。おそらく、十分な吟味・査読がなされなかったのだろう。もっともこれらは何れも、本書を読もうとする読者ならば、大した労なく発見・修正できる程度のものだ。ただし、対応するためには相当のストレスが強いられる。以上の欠点が補正された改訂版を強く望みたい。その時こそ本当に、確率積分の理論を丁寧に解説するという筆者の意図が完全に達成されるだろう。
最も親切な確率積分の本
 これほど親切な数学書はあまり多くないだろう。確率積分とか確率微分方程式についての本はたいてい難解である。それは理論そのものの難しさだけではなく、説明が不十分である場合が多い。この本はルベーグ積分をある程度使いこなせるようになった人にとっては、最も親切な参考書と言える。専門家から見るとこの本は丁寧すぎるだろう。しかし理論を良く分かっている人にちょうど良いと思える本は、多くの学習者には難解である。もしこの本を読もうとして難しく感じたら、ルベーグ積分の知識が足りないのだと思う。ただしこの本は丁寧な分、多くの理論をカバーしているわけではないので、これを読んでからさらに確率積分や確率微分方程式を学ぼうと考えると、次の本を探し始める必要がある。それに適した良い本は私も知らない。もし可能なら同じ著者に続編を書いていただきたいと思う。  数学を学ぶ人の層を厚くするには、このような親切な数学書がもっと増えないといけないだろう。
ファイナンスの確率積分
韓国の書店にまで取り寄せしまして読んでいます。非常に分かりやすく書いていると思います。ある定理の証明はありがたい程親切に説明されています。NEFTCIの本を読んだ後すぐ難なく読める本です。もっと深く勉強される方には恐らく足りないかも知れませんが、ただファイナンスの論文を読むための手段として確立解析が必要な方には良い友達になれると思います。

ファイナンス法大全 下

[ 単行本 ]
ファイナンス法大全 下

【商事法務】
発売日: 2003-10
参考価格: 9,660 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 13,797円〜
ファイナンス法大全 下
 
カスタマー平均評価:  4.5
あるようでなかった本格的なファイナンス関連法のコーパス
金融技術の多様化に伴いこの利害を調整するファイナンス関連の法律も多様に変化している。旧来の民法(債権法等)体系や商法の文脈だけでは、多様化するファイナンスの利害を調整する法体系の理解は困難になっている。本書は、こうしたファイナンスに関連する法務や実務のコーパスであり、ノウハウのアマルガム。
なかなか度胸あるのかなと思えたところは、著者が法律事務所であるところ。知識を売り歩く士業者が、その知識を開陳しようとする姿勢は立派かもしれない(もとより、当該事務所のプロモーションの側面はあるのだろうから、商売っ気も持っているだろうけど)。個人として買うには値段は高いが、弁護士相談費用と比較すればあながち高いともいえまい。
ただし、この法務分野はわが国における事故・裁判の事例もあまり多くない。これら事象の蓄積とともにこれからも変化するものと見込まれるから、本書がいつまでも座右の辞書とはならないだろう。また、記述のスタンスが結構違うことである。また、法学論文を書きたいのか、実務書を書きたいのか、各章によって微妙にスタンスが異なる。
ただ、なかなかファイナンス法を鳥瞰させてくれる市販書籍が少ないだけに、(法令改正等に至る)当面の間は一読の価値があると言えるし、こうしたファイナンスに関連する実務に身を置くものとしては、単純に読み物としても興味深く、それこそ下手な小説よりも面白いと思える。
その名の通り大全、頼れる一冊。
第7章、第8章を主として利用しているが、
論点の網羅性が高く、索引の充実、表現の平明さも手伝って、
極めて便利な一冊となっている。
今後も改訂が行われていくことを期待したい。

ただし、全部分の知識は必要としない人もいる(私もその一人)わけで、
できれば4冊構成にするなどして入手性の向上に努めて欲しい。
良い本だが、財布へのインパクトも大きいので。
ファイナンス法の基本書
 上巻に続き、ファイナンスに関する法的問題とその理論的考察が収録されている下巻は、セキュリタイゼーション等の各種ストラクチャード・ファイナンス、ベンチャー・キャピタル等のインダストリアル・ファイナンス、そして金融租税法について論じられている。

 その点で、下巻は金融機関が展開しているビジネスに焦点を当てた論稿を収めているものと言えよう。このことは、事業会社について見れば、どうすれば効率的かつ効果的なファイナンス手法を取ることができるのかにつき、多様な示唆を与えるものと考えられる。

 また、読者の便宜のために、上下巻を通じた索引を下巻の巻末を掲載しており、上下巻を一体として利用することが出来よう。
 ファイナンス法の領域は、企業組織法、税法を中心に!法改正がめまぐるしく行われている。筆者には、上下巻の完結に留まることなく、改訂版や新刊を期待したい。


日本の企業投資と研究開発戦略―企業ダイナミズムの実証分析

[ − ]
日本の企業投資と研究開発戦略―企業ダイナミズムの実証分析

・鈴木 和志 ・宮川 努
【東洋経済新報社】
発売日: 1986-01
参考価格: 4,935 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 12,000円〜
日本の企業投資と研究開発戦略―企業ダイナミズムの実証分析
鈴木 和志
宮川 努
カスタマー平均評価:   0

資産選択の現代理論

[ 単行本 ]
資産選択の現代理論

・桐谷 維
【東洋経済新報社】
発売日: 1986-09
参考価格: 4,620 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 11,800円〜
資産選択の現代理論
桐谷 維
カスタマー平均評価:   0

米国財務省証券ハンドブック―売買とポートフォリオの戦略

[ 単行本 ]
米国財務省証券ハンドブック―売買とポートフォリオの戦略

【日本相互証券】
発売日: 1988-05
参考価格: 7,875 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 10,800円〜
米国財務省証券ハンドブック―売買とポートフォリオの戦略
 
カスタマー平均評価:   0

フィナンシャルエンジニアリング―デリバティブ取引とリスク管理の総体系

[ 単行本 ]
フィナンシャルエンジニアリング―デリバティブ取引とリスク管理の総体系

・ジョン ハル
【金融財政事情研究会】
発売日: 2005-03
参考価格: 10,500 円(税込)
販売価格: 10,500 円(税込)
 Amazonポイント: 105 pt
( 在庫あり。 )
フィナンシャルエンジニアリング―デリバティブ取引とリスク管理の総体系 ※一部大型商品を除く
ジョン ハル
John C. Hull
カスタマー平均評価:  3.5
金融工学を体系的に学べる
オプション価格理論をここまで体系的にまとめた本はなかなかないと感じる。 数学の苦手な方、そもそもデリバティブ、オプションといった金融用語を知らない人には おススメできないが、デリバティブの知識をつきつめていこうとする人には体系的に知識 を取得でき、辞書的に活用できる一冊。数学が苦手な方はまず確率論や微積分の基礎、 金融用語を知らない方はまず一日程度で読み切れるくらいの簡単な本で用語の知識だけ 頭に入れてからこの本に取り掛かるのがよいと思う。
情報量の割に値段が高すぎ
全体的に冗漫に書かれているので情報量(対価格比で)がそれほど多いわけではない。 標準的なので悪くはないが,その割に値段が非常に高いことが最大の欠点。 テキストで採用されることもあるので,どこかが過度に儲けているのだろう。 アジア旅行に行ったついでに原書を現地の大学で買えばペーパーバックだが2千円 くらいで買える。 初学者は図書館で借りて必要なページをコピーすれば足りると思う。
あえて一つ星・・・早急な改訳を望む
サブプライム対応の原書7版が出たので、さすがに賞味期限は切れたかと。 早急な改訳を望みます。 Options, Futures, and Other Derivatives (Prentice Hall Series in Finance) 邦題もミスリードなところはあるので、この機会に直しては。 章末問題の解答も最新版が8月に出る予定なので併せて訳すべき。 さもなくば、原書でも平易な英語のうえ、各章短めにまとめてあるので、 直接挑戦するのもお勧め。 訳書では全面カットされているコラムも原書では最新のものに書き換えられており、面白い。 牛の先物ロングを期日まで保有していたため翌月のオークションまで牧場毎えさ代込みで 買い取るはめになったエピソード(先物投機規制で年に1回デリバリーを義務付ける案が浮上中ですが) 金融機関毎の信用リスクを織り込んだLIBORが金利デリバの無リスク指標になってしま っている理由(サブプライム後、虚偽申告疑惑で話題)など。時事問題と関連付ける楽しみも。(いちばん大事なことは案外切って捨てたところにあるものだ) コラムだけでもいち早く原書を読む価値はあると思います。あるいは別冊にまとめるのも 手かと。
金融に関する知的好奇心を満足させる。
他の人も書いていますが、自動車の運転にメカニズムの知識は必要ありません。その意味で本書は一般投資家には必要のない本です。しかし、自動車メカニズムをある程度知り、さらに自動車の走行運動に関連する力学を知れば、プロレーサーとまでは行かなくても、峠での走行をより一層気持ちよく行えるようにはなります。それは、やはり興味があるかないか、の一点だけの違いでしょう。金融の内部構造に興味があるのなら、投資に縁のない人も読んでみると良い本。金融独特の用語や、見慣れない数式に最初は戸惑うが、もしも読みこなせたら、金融素人の人生に何か役立つ事はまったくないかも知れないが、金融業界住人の下1/5は知識的に抜けるかも。そういう満足感を得るには良書。 ただし、いわゆる入門書などとは異なり、本書を理解するには、数回にわたる丁寧な読書が必要だと思う。一回読んだだけで、ズバッと内容がアタマに入る人は、それは相当にセンスがあるか、すでに十分な知識のある人だろう。大抵の初学者は、特に金融関連の仕事に全く携わったことがなく、また卒学部が経済系以外の場合は、もう殆ど理解できる項目が見当たらないくらいだと思う。しかし、それでも何度か読み進むうち、「ナルホドね?」と感嘆する項目に出くわす。そしてそれを取っ掛かりにして、すこしずつ理解の幅を広げていくしかない。本書は、そういう時間をかけた学習をするに値する書。
定番
Options, Futures And Other Derivativesの日本語版 デリバティブの教科書の定番中の定番です。 いつも原書からいつも一版遅れで出ます。 関連の仕事をしている人で持っていない人はいないんじゃないでしょうか。 車を運転するのにエンジン機構を知る必要が無いのと同じで 一般投資家にはあまり必要はありません。 まあでも、読んで理解できれば、絶対に損はありません。 個人的にはとてもわかりやすい良書ですが、 誰にでも読める簡単な本ではありません。

Value at Risk―Risk Management of Derivatives

[ 単行本(ソフトカバー) ]
Value at Risk―Risk Management of Derivatives

・高島 康裕
【銀行研修社】
発売日: 1998-06
参考価格: 1,500 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 9,800円〜
Value at Risk―Risk Management of Derivatives
高島 康裕
カスタマー平均評価:  5
銀行員の秘密の合言葉
出版直後に購入したものであるが、Value at Risk をきちんと理解させてくれた唯一の本である。これからの銀行員の必然の知識となるべき「会計」「時間価値」「VaR」のうちのひとつであり、若い世代ではこれに目をつけた人が勝ち組だと私は思う。

ファイナンス法大全〈上〉

[ 単行本 ]
ファイナンス法大全〈上〉

【商事法務】
発売日: 2003-08
参考価格: 9,660 円(税込)
販売価格: 品切れ中
中古価格: 8,900円〜
ファイナンス法大全〈上〉
 
カスタマー平均評価:  4.5
あるようでなかった本格的なファイナンス関連法のコーパス
金融技術の多様化に伴いこの利害を調整するファイナンス関連の法律も多様に変化している。旧来の民法(債権法等)体系や商法の文脈だけでは、多様化するファイナンスの利害を調整する法体系の理解は困難になっている。本書は、こうしたファイナンスに関連する法務や実務のコーパスであり、ノウハウのアマルガム。
なかなか度胸あるのかなと思えたところは、著者が法律事務所であるところ。知識を売り歩く士業者が、その知識を開陳しようとする姿勢は立派かもしれない(もとより、当該事務所のプロモーションの側面はあるのだろうから、商売っ気も持っているだろうけど)。個人として買うには値段は高いが、弁護士相談費用と比較すればあながち高いともいえまい。
ただし、この法務分野はわが国における事故・裁判の事例もあまり多くない。これら事象の蓄積とともにこれからも変化するものと見込まれるから、本書がいつまでも座右の辞書とはならないだろう。また、記述のスタンスが結構違うことである。また、法学論文を書きたいのか、実務書を書きたいのか、各章によって微妙にスタンスが異なる。
ただ、なかなかファイナンス法を鳥瞰させてくれる市販書籍が少ないだけに、(法令改正等に至る)当面の間は一読の価値があると言えるし、こうしたファイナンスに関連する実務に身を置くものとしては、単純に読み物としても興味深く、それこそ下手な小説よりも面白いと思える。
ファイナンス実務のノウハウの塊
この本はファイナンス分野における実務・法務のノウハウの塊である。海外のファイナンス、証券化等の実務面での手続き全般についての体系的な記述があるとともに、論争材料となっている最新のトピックがふんだんに盛り込まれており、教科書としてだけではなく現場にいる者の読み物としても充分面白い。総合法律事務所というのは知識を売って商売しているところであると私は思っていたが、その知識が希薄化することを恐れることなく、世間とそれを共有しようという努力には素直に敬意を表したい。本の値段は高いが、詰め込まれているノウハウを弁護士から直接教示していただくときに支払わなければならないフィーに比べれば無料みたいなものである。

ただ、いくつか苦言を呈すると、まず章によって記述のスタンスが結構違うことである。キャピタルマーケットや金融商品、金融租税法の章などは実務によく携わっている方が書いているようであるが、米国証券発行手続や金融機関規正法の章などは記述が教科書的なのはやむを得ないのであろうか。また、脚注が無闇に多く、また実は重要なことが脚注にあったりするので読み飛ばすわけにも行かず、4ポイントの字で書かれたところを目線を行き来させながら読む羽目になる。法律論文を書きたいのか実務書を書きたいのかそのあたりはしっかりポリシーを持っていただきたいと思う。
ファイナンス法の基本書
Corporate Financeの領域に限らず、我が国における金融関係法規に関する研究および実務は、以前は監督官庁のみに委ねられ、金融機関や事業会社が自らその多様な金融手法を追求するということは無かった。しかし、近年各種規制改革の下で、実務家が主体となり、創造的なファイナンス手法を駆使することが、企業自身の命運を握る事となってきたといえる。

 この時機を得て、出版された本書は、日本有数の法律実務家の手による解説書であり、ファイナンス法の基本書と呼ぶにふさわしい内容を備えている。
 現在進行形の各種企業立法の途上にあるため、読者は適宜内容の補充を迫られるため、編者には今後も改訂を期待したい。


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 更新日 2009年7月11日(土)  ※ 表示価格は更新時のものです!      メール      相互リンク