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アホか
アホくさ、というのが読了した正直な感想である。

３つ問題がある。

１つ。４つのタイプに産業進化のタイプを分類しているのだが、過去のパターンから未来を類推するだけで、いわば単なる外挿であり、統計学ではオイタとされる手法をヘーキで使っている。産業の未来を予測するのに過去の集積を利用するのは思想としてそもそも間違っている。

２つ。４つの分類の仕方がそもそも全く理解できない。産業の上部構造変化と基礎構造変化が同時に起こるときには激新型産業進化、といわれて何人が腹に落ちる理解が出来るのだろうか？本当に他人にわかってもらいたいと思って書いているのか？あ？と言いたい

３つ。自分の会社の方向をどうアプライできるか、という点についてはコア資産とコア活動を分類してウンタラカンタラと続くのだが、ここがまた全く意味不明。

マッキンゼーからモルスタという経歴が著者の売り込みになっているようだが、戦略ファームからｉバンクという経歴そのものが「あ、戦略ファームではアウトだった人なのね」ということであり、まあ実業界で求められるような切れ味をマッキンゼーでも出せなかった、ということなのだろう。

学者さんにはいいかも知れないけど、実業界の人にはツマンナイと思います
コア資産とコア活動に着目して産業変化のパターンを分析
　本書の源論文は "How Industries Evolve," Business Strategy Review, Autumn 2000（p.1-16）であり, 2005 Feb. Diamond Harvard Business Review でも取り上げられている『産業進化のダイナミズム』に関する研究成果をまとめた書籍である．４つのパターンとは (1)漸進型進化，(2)創造型進化，(3) 関係型進化，(4) 激震型進化（論文では『徹底的変化』と記載） であり，産業進化はこの４つのパターンで全てが説明できると言い切っている．ある面，すごく大胆な主張であるが，ハーバード大学閥メンバーだから成せる技とも言える．とは言え，業界分類を行う上での一つのフレームワークとして使える主張であり，昨今のハイテク産業の業績を考察する上で参考になるような気がする．本書では，ここで述べられているフレームワークを自社分析にも活用できるな構成になっているが，実務的にすぐに役立つかは意見の分かれるところである．
　本書の主張は，ポーター理論の延長線上にあり，クリステンセンの影響も受けているところからも，戦略論を勉強している方々はとりあえず目を通しておいた方が良いと思われる文献ではないでしょうか？