ビジネス・経済誌専門店

露骨に金儲けに励む経営
人間の行動や意識を「良い事」か「悪い事」のふたつにわけるとすればすべて「悪い事」になるだろうとおもう。 性悪説を唱えるつもりはないが、一点の曇り（汚点）もない（良い）事などあろうはずはない。 トヨタ式の経営とはまさにそこにつけ込んだ経営といっても過言はではない。会社の為に働く（良い事を行う）のである。 会社にとってマイナスに響くことは排除しなければならないのだ。 それが労働者本人やその家族の人権にかかわろうが、法律に触れようが、すべては会社（トヨタ）の為にならなければならない。 そこまで洗脳できる会社はトヨタ以外にはあり得ないだろう。もし不祥事が起きれば電通をつかってもみ消せばいいのである。世界最大のメディアスポンサーであるトヨタだからできる経営手法だ。 これをトヨタでは「常識の変革（カイゼン）」という。
新聞記事の総集編
　トヨタのすごさを「改善」「カンバン方式」「現場現物主義」
「見える化」「原価低減」「自働化」といった言い古された
キーワードで焼き直した内容。

　それらのキーワードがトヨタという会社の強さを象徴する
キーワードであることは否定しないし、いくら強調しても
しすぎることがない程重要であることは理解している。

　しかし、十年一日のごとくこの切り口で新聞記事を再生産
し、加筆して単行本を書き下ろしの本と同じような値段で出
版している出版元に説得力はないです。

　記事をまとめ読みできたというメリットはあったので、本
を買った意味はあったけど、上記のような意味での失望も
また大きかったことを言いたいと思います。
内容がタイトル負けしている
この本をタイトルにつられて買うと、読後に物足りなさを感じるであろう。日経新聞の二年間に渡る特集記事を加筆、再編集したと謳ってはいるが、やはり新聞特集記事以上の内容の濃さは感じられない。どちらかといえば、新聞記事特有の事実だけをまとめたものの域を出ていない。残念ながら、本書から本当のトヨタの強さや実像を知ることは出来ない。
消化不良な内容の本
「トヨタの強さは何なんだろう？」　「『変革の遺伝子』は何なんだ？」という疑問の回答を求めてこの本を手にする読者は、その期待をみごとに裏切られるだろう。本書は　日経新聞社がトヨタを取材した特集記事を、編集して安易に「孤高に挑む『変革の遺伝子』」という副題をつけて出版したに過ぎないものだ。
日本経済新聞社には、企業の社会的責任として、こんな消化不良な内容の本を出版してほしくないものだ。新聞記事はそのままホームページに掲載してくれればいいのだ。　人材を活用し　取材した内容を消化し、「変革の遺伝子」が十分見えてきたら、その遺伝子と発現形態をしっかりした本にしてほしいものである。トヨタは三河から出発してグローバル化した。　日経にも、国際的レベルのCSRを果たして欲しいものである。

中小零細企業向けの財務戦略
一般に語られる経営学・会計学は大企業向けに発達した学問であり、国内の企業の９９％以上を占める中小零細企業には不向きです。著者はこの中小零細企業に適した経営学の必要を痛感して新たな理論を作り上げました。その成果が本書です。

企業の目的は儲けること。そして、存続し続けることです。
利益を得るために参考になる著書はたくさんありますが、企業を守るための、守りの大切さを説いた著作は他にありません。お手元において財務の基礎を固めていただきたいと思います。

「こうすればいいんだ」と力をくれる本
「こうすればいいんだ、できそうだ」という納得感と背中の後押しをもらった。

「変革の『型』」的な理論の説明があった後で、４つの会社の事例を掲載。うちの会社はどこに似ている、なんて読み比べるうちに、いつの間にか変革の「型」を理解できるようになっている。どの事例も「V字回復」的な華々しさはないものの、リアリティにあふれ、悩めるミドル・経営者は得るものが多いはず。短時間で一気に読了できます。

総花的すぎる
　戦略コンサルティングの技法が沢山詰まっている本。 　逆に言えば総花的で具体的な手順に落ちていない嫌いがある。各項目の内容が薄いのである。 使い方を選ぶ本である。 　本書でデリバティブで潰れたエンロンや青色吐息のフォード、シティグループと言った企業が 持ち上げられているのを見ると栄枯盛衰を否応無しに感じさせられる。
困った本
「仮説」は自然科学における理論構築の一方法であるので、その言葉を企業経営という社会科学に援用して使うにはそれなりの手続きが必要であろう。著者は「仮説」を始めとして殆どの言葉（term)をきっちりと説明しないまま、次々に別の言葉に乗り換えて読者を幻惑することで紙数を稼いでいる。例えば「仮説設定・検証は企業遺伝子を診断し、未来の遺伝子を創造することで、仮説自体が企業遺伝子だ」と述べているが、まともなコンサルタントはこのような論理的でない文章は書けない。全編この調子で言葉が空中浮遊しており、真面目に何かを読み取ろうとする努力は必ず裏切られるだろう。新興宗教の教祖が販売する怪しげな健康食品のような罪作りな本である。
概念の整理
仮説検証は、経営コンサル系で利用される手法だが、経営コンサル系に限らず、変化の激しい現代のビジネス・シーンに必須の技術としても認識されつつある。

仮説検証では、問題/危機/当事者意識から「変化を把握」し、ゼロベース/フレームワーク/オプション思考という仮説三思考から「仮説を設定」する。その後、変数/ファクト/軸/プロファイリングという検証要素から「情報の収集・分析」を行い、コーチングを通して「仮説を実行/精緻化/修正」して、スパイラルアップをしていく。

仮説思考は、結論（解決策）とその理由の「仮説」を導きだし、スピーディにプロセスを実施する−−これが仮説検証的手法の本質であると浮かび上がってくる本である。その意味では、概念の整理に適していると思う。
ビジネスマン必読！
仕事をしていていつも思うのだが、「守り」に入っている人（自分も含めて）があまりに最近多い。「もっと試さなきゃ」、「もっと挑戦しなきゃ」と口では言ってみても、あるいは本当に思っていても、行動に移せない。「ま、とにかくやってみよう」というのがこの本でいうところの「仮説・検証」であるが、それを裏打ちする理論が「仕組みづくりのノウハウ」として詳細に解説されていて非常にわかりやすい。仕事の進め方においてある種「目からウロコ」的な改善をきっともたらしてくれると思う。おすすめです。出来れば、会社なり部なり課なりの、一緒に仕事をしている者同士で回し読んだ方が効果が上がるでしょう。
ビジネスの閉塞感を突破するノウハウが満載
ＩＴ革命の進行する中で、HowからWhatへの転換が求められている。しかしながら、溢れる情報の中、突破口が見いだせず、右往左往しているのが実体。実は、これは、マーケットに対し自分なりの視点ないしは作業仮説が無いのが根本原因。目標が与えられれば、解決に向かってhowする知識も技術も十分に持っているビジネスマンにお薦め１冊。