カスタマー平均評価: 3
読んではダメ! まず、他の本からの引用が多すぎる。その引用を解釈するだけの能力もないうえに、推量での自分なりの理解で止まっている点が、経営コンサルタントとしての能力のなさを窺い知ることができる。構想力を 「見えないものを見る」→「想像するだけでなく行為につなげる」→「行為を通して新しい価値の想像へとつなげる」と定義しているが、これは、「1+1=無限大にする力」を言っているだけのことであり、それほど大それた話しではない。 また、元松下電器産業副社長や元シャープ副社長など元大企業経営者層というハッタリを付けて、“日本の企業は金太郎飴になってしまっている。そして均質化された組織からは、新しい考えや技術は生まれにくい”と解説しているが、そもそもそのような金太郎飴を作った本人たちが、過去の罪に対して懺悔もせず、さもそのような企業は構想力が育っていないとばかりに言うのは、サラリーマン経営者のビジョンなき経営の一例だろう。 ただ、安心したのは、一橋大学まで出て経営コンサルタントを名乗っている著者を見ると、大学なんてたいしたことなく、ましてや経営コンサルタントなんてものは、虚業で詐欺的商売なのだということが十二分に理解できたことだろう。P>本来なら、星0個。 気楽に読める本 構想力は非常に大切なキーワードであると思う。構想力という内容で、よくもここまで書けたな〜というのが感想です。ただし、構想力についての作者の意見等を理解して重要性を理解できても、当然ながら読者の構想力の力にはならない。構想力がつかなければ、読み終えても構想力評論家になるだけである。世間一般的に構想力が、どのように捉えられているか知りたい方には薦められる。ただし疲れた頭でも読みこなせるので、帰宅途中の時間を有効活用したい経営本マニアの方にはお薦めです。 素直に「為になる」本です 本書は、「構想力」とは何か、どのように高めたらよいのかについて、 経営の観点から論じた本である。 内容は、特に目新しい観点や切り口から論じられた部分が少ないもの の、「構想力」を語る上で本当に必要なことを無駄なく秩序立てて 論じており、大変読みやすい。 著者は、構想力を発揮するための前行程として「編集力」の重要性に ついて語っているが、本書はまさにそれを実践していると言えよう。 最近、単に「普通と違う」考え方を適当に膨らませただけの「浅薄な」 ビジネス書が多い中、本書は「本当に読者の為になる本を書きたい」 と願う著者の気持ちが伝わってくるような良書である。 「構想力」を正面から扱った(初めての?)本 ビジネスリーダーに求められる条件として、 絶えず挙げられるにもかかわらず、 いままできちんと扱った本がなかったのが「構想力」。 その「構想力」について、本書は、 それが経営にどれほど大切で、 またどのように磨いていけばよいかを説いた (ほとんど初めての)本ではないだろうか。 構想力という一見捉えどころのないものを、 編集力との違いから浮き彫りにしたり、 「原点へ還ること」や「自分の哲学を持つこと」が 構想力を生み出す源だと論じるなど、 読みすすめれるにつれて、 いままで漠然としていた「構想力」の輪郭が だんだん明確になってくる。 また、重要な箇所は図表にしてまとめているので、 整理になって非常にわかりやすい。 たしかに本書はハウツー本ではないかもしれないが、 経営について考える人なら、 誰もが読んでおいた方がよい一冊ではないだろうか。 近頃読んだ「経営の思想」を扱った本の中では、 格段に面白かった。
|